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移民と売春婦に囲まれて過ごした日々
〜ドミニカ共和国再訪記2003〜
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◆まえがき 〜再びあの国へ〜
ドミニカ共和国へもう一度行きたい、
という思いはずっとあった。
もう一度、というのは、5年前の夏のこと。
まだ自分が大学生だったころ、政府の
国際交流プログラムでドミニカへ行ったことがある。
自分のラテンアメリカ初体験の地だ。
そのときはスペイン語もわからなかったし、
自分が何をしたいのかもよくわかっていなかった。
とにかく破格の値段で行けるのが魅力だった。
参加費は1ヶ月でたったの7万円。
食費、宿泊費、飛行機代まですべてついてくる。
市長との懇談や、副大統領への表敬訪問、大使館での
立食パーティや、JICAでのブリーフィングなど、
政府の手厚い保護のおかけで、普通では経験できないような
ことができる。
日本が毎年巨額のODAを援助しているのだから
向こうからしたら当然の待遇なのかもしれないが、
まさに≪国賓級≫の待遇だった。
日本でも渡航前から、皇太子夫妻や皇后陛下との面会の機会まで
用意され、まさに自分が何様なのか勘違いさせるような内容だった。
迷わず応募すると、100倍を超えるともいわれる
倍率をくぐり抜け、どういうわけか自分が選ばれることになった。
こうして、自分は1998年の夏の終わりの一ヶ月を
ドミニカ共和国で過ごすことになった。
でも・・・・・
いま振り返ってみると、よくわからない内容だった。
たくさんの人に出会ったし、多くの貴重な経験もした。だが、
どうもそれが限られたものというか、うわべだけの国際交流だけの
ような気がしていた。
与えられたプログラムをこなすだけで、自分がそこから何を
学びたいのかもわかっていなかった。目的意識なしに海外へ行っても
1ヶ月は「楽しい」だけで過ぎてしまう。
「楽しかった」「友だちをつくった」という曖昧な記憶と、
うわべだけの政治・経済情勢を身につけて日本に帰ってきても
何の役にもたたない。
サラリーマンが一生懸命働いて稼いだ税金を使って、豪華ホテルに
泊まって、いい料理食って、結局言えることといえば、
「これからの自分を変えるきっかけになった」
というくらいだ。
でも、これっていったい何だろう?
だから、今回会社から1週間の休暇をもらったとき、
ドミニカに行きたい(!)という選択肢がまっさきに浮かんだ。
5年前からずっと頭の片隅から抜けない記憶だった。
自分の見たものは何だったのだろう。
自分は本当にドミニカを見たのだろうか・・・?
自分に多少の自信もあった。
3ヶ月の中米滞在経験を経て、少しは成長したという自負もあった。
スペイン語もちょっとはわかるようになったし、
スリや犯罪から身を守る術も身につけた。
バックパック1つでいかに貧乏旅行するか、というせこさも
身につけた。
「中米」という一つの軸があるから、新たな目でドミニカを見れる
にちがいない。
社会人にとっての貴重な1週間の休暇。
ああ、このまばたきする間に過ぎてしまいそうな一瞬の時間を
どうやってすごそうか。
ひとまず、ドミニカのビーチを満喫して、ダイビングやって、
メレンゲ(ダンス)の腕でも磨こう。
きっと楽しい休暇になるにちがいない。
そんなほのかでおろかな期待を背負って、2003年8月31日、
単身ドミニカにのりこんだ・・・。
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